売上に直結するセミナー営業の作り方~参加者を行動に駆り立てるシナリオ

売上に直結するセミナー営業の作り方~成約できない理由とその解決策

「セミナーや勉強会を開催しても成約につながらない…」

というご相談をたまにいただきます。毎回ある程度の参加者は集められる。でも、売上につながらない。こういう悩みです。なぜそうなるのか。実は、その最大の原因はセミナーの‟シナリオ”にあります。

売上に直結するセミナー営業の作り方

セミナーのタイプには 2 種類あります。ひとつは「情報提供型セミナー」、もうひとつは「問題解決型セミナー」です。往々にして、前者はセミナーの内容が主催者の「話したいこと」「話せる」ことにフォーカスします。一方、後者は参加者が「知りたいこと」「解決したいこと」にフォーカスします。

両者の決定的な違いはセミナーが終わった後の反応です。

情報提供型セミナー
問題解決型セミナー

「なるほど、参考になった!」
という参加者の反応

vs

「私の場合はどうすればいいの?」
という参加者の反応

両者を比べて、どちらが売り上げにつながるセミナーかは明らかでしょう。そう、何はともあれ、セミナー営業で売上を上げるには「問題解決型セミナー」にする必要があるわけです。

では、売上に直結する「問題解決型セミナー」とはどういうものか?




売上に直結するセミナー営業のシナリオ

セミナー営業の初心者や「セミナー勉強会を開催しても成約につながらない…」と悩んでいる方は今からご紹介する流れでセミナー構成を考えてください。そうすれば、おのずとセミナー終了後に「で、私の場合はどうすればいいの?」と参加者から言ってもらえます。

例えば、中小企業の社長を対象に『節税・節社会保険料セミナー』を開催したとしましょう。社長なら誰もが「稼いだお金を1でも多く残したい」と望んでいます。しかし、現実は「稼いでもお金が残らない」と悩んでいます。ここに“理想と現実とのギャップ”があります。

現状

ギャップを埋める

あるべき姿

稼いでもお金が残らない

稼いだお金が残るようになる

ギャップを埋めるには、何を、どうすればいいのか?
その具体的方法をセミナーで教えてあげる

よって、セミナーでは「稼いだお金が 1 円でも多く残る方法」を具体的に教えてあげるようにします。ただし、単にその具体的方法を教えてあげるだけではダメ。「なるほど、参考になった!」という参加者の感想をもらうだけで終わってしまいます。売上につなげるにはセミナーのシナリオを次のようにします。

#1.問題提起

#2.解決策提示

#3.行動喚起

(時間配分30%)

(時間配分60%)

(時間配分10%)

まずは上記のようにセミナーを3つのパートに分けて考えます。全体の時間配分は30%:60%:10%を目安にします。次に各パートのシナリオを考えます。それぞれを細かく見ていきましょう。

セミナー営業の構成#1(問題提起)

1.問題提起

時間配分目安:全体30%
例)2時間セミナーなら30~40分

1-1.つかみ

セミナーの冒頭部分は自己紹介に始まって、このセミナーのメリットを伝えます。例えば、「セミナーが終わったら、個人と法人の支出を1円も変えずに、数百万円単位で手元に残るキャッシュを増やせるようになります」と伝えます。このようにメリット伝えることで、まずは参加者の興味を惹き付けます。

1-2.問題提起

セミナーの参加者は特定の問題(悩み)を抱えていて、それを解決したいと考えています。ここで、参加者の問題意識をさらに深めていきます。この現状を何とかしたい。そう思ってもらうためです。例えば、「なぜ稼いでもお金が残らないのか?」「このまま放っておくとどうなるのか?」を伝えます。

セミナー営業の構成#2(解決策提示)

2.解決策提示

時間配分目安:全体60%
例)2時間セミナーなら70~80分

2-1.解決策提示

セミナーの核心部分です。具体的な解決策を提示します。例えば、「でもご安心ください。今からあなたに個人と法人の支出を1 円も変えずに、手元に残るキャッシュを増やせる方法をお教えします。うまくすれば数百~数千万円単位で手元キャッシュを増やせるでしょう。いずれも今日から実践できる方法です…」と解決策を明かします。

2-2.証拠・根拠の提示

このように解決策を提示すると、参加者は「そんなことが本当にできるのか?」と心の中で思います。従って、その疑問に対して「なるほど!」と思わせる証拠を提示します。例えば、シミュレーションを提示する。成功事例を紹介する。法的根拠を明示する。…などがそうです。

2-3.メリットの説明

セミナーで公開した解決策のメリットを説明します。例えば「この解決策を実行すると年間××万円手元に残るキャッシュが増えます。他にも次の5つのメリットがあります。その結果、あなたはこうなります…」とビフォー・アフターで‟変化”を語ります。

2-4.デメリットの説明

疑問に答えていない。デメリットに触れてない。そんな消化不良が参加者の行動を阻害します。そうならないために先手を打ちます。よくある質問を紹介する。デメリットを隠さずに伝える。…などして、参加者の疑問や問題点を先取りします。参加者からの質疑応答の時間を設けるのもアリです。

セミナー営業の構成#3(行動喚起)

3.行動喚起

時間配分目安:全体10%
例)2時間セミナーなら10~20分

3-1.クロージング

開催したセミナーはこのためにあります。大事なことは1つです。見込客に「どうして欲しいのか?」を具体的にハッキリ伝えることです。例えば、個別相談や事前診断をしたいなら、その場でヒアリングシートを記入してもらいます。次の「3-2.おわりに」の前に時間を取って記入してもらうのがポイントです。

3-2.おわりに

ラストです。終わりよければすべて良し。この部分はセミナーの評価を大きく左右します。ミッションを伝えましょう。難しく考える必要はありません。例えば、「そもそもなぜこのセミナーを開催しようと思ったのか?」「参加者にどうなって欲しいのか?」などを伝えましょう。

まとめ

セミナー初心者は知識情報を伝えることだけにフォーカスしがちです。しかし、それでは売上にはつながりません。仮に、同じテーマのセミナーだとしても、どういった順番で何を伝えるかで結果は大きく変わって来ます。ここでご紹介したセミナーのシナリオは「私の場合はどうすればいいの?」という参加者の反応を引き出すためのフォーマットです。「セミナーや勉強会を開催しても成約につながらない…」とお悩みなら、このシナリオを参考に全体の構成を考えてみてください。

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神奈川県生。早稲田大学商学部卒業後、大手国内生保から外資系保険会社を経て、平成17年7月に営業支援会社「株式会社おまかせホットライン」を創業。創業以来一貫してダイレクトマーケティングを実践し、DM・FAXDM・WEB媒体を駆使した売らずに売れる「仕組み」の構築を得意とする。そのノウハウを公開する自社セミナーは毎回キャンセル待ちになるほど盛況を誇る。