法人営業の新規開拓は個人営業より10倍簡単!2つの理由と攻略のコツ


多くの営業マンが法人営業の新規開拓は「難しい」というイメージを持っています。しかし、実際はその逆で、むしろ個人営業よりも10倍簡単に新規開拓できるのが法人営業です。その理由と法人営業攻略のコツを今から解説しますので、これまで法人営業に苦手意識を持っていた方はぜひ参考にしてください。

法人営業の新規開拓が個人営業より簡単な理由は大きく2つあります。

  1. 営業リストの入手が容易である
  2. 法人のニーズは限定的である



(理由1)営業リストの入手が容易である

個人営業でも、法人営業でも、新規顧客を獲得するには営業リストが重要な役割を果たします。営業リストがなければ、新規顧客獲得の方法が限られてくるからです。

ところが、個人営業では営業リストの入手がきわめて難しいのです。営業リストとして誰でも入手できるのはNTTのハローページくらいでしょう。しかし、これは単なる電話帳です。しかも、昨今では個人情報の関係で掲載数も激減しています。これを営業リストとして活用するには大きな疑問符が残ります。

一方、法人営業では営業リストの入手が容易です。NTTのiタウンページなら誰でも無料で入手できますし、市販の営業リストを購入すればiタウンページに掲載されていない営業リストも入手可能です。

考えてみてください。営業リストがあれば、DMやFAXDMなどを使ってピンポイントにアプローチして見込客を獲得できます。しかし、営業リストがなければ、広告やWEBサイトを通じて見込客から声が掛かるのを待つのみです。これには多大な時間とコストがかかります。(とりわけ、競争の激しい業界では)

(理由2)法人のニーズは限定的である

元大リーガーにして伝説的な営業マンのフランク・ベドガーはセールス成功の秘訣について「人の欲するものを発見し手に入れる助けをすることである」と言っています。

この点において、個人営業では”欲するもの”が人によって千差万別です。例えば保険販売の場合です。見込客のニーズがどこにあるのか。年齢も性別も違う。職業も収入も違う。家族構成もライフプランも違う。「掛け捨てはイヤ」など好みの問題もあります。それこそ人の数だけニーズが存在します。

一方、法人営業では”欲するもの”が明確です。法人のニーズは次の2つに集約されるからです。


売上アップ


経費削減

これは法人の目的を考えれば分かります。法人の目的は利益を追求することです。そして、その利益はどうやってもたらされるのかというと、次の計算式によって導き出されます。

利益 = 売上 - 経費

利益を増やす方法は2つに1つです。「売上アップ」するか「経費削減」するかです。この2つは法人にとっての永遠のテーマであり、今すぐ解決すべき最優先事項でもあります。

新規開拓を成功させる3つのポイント

以上2つの理由から新規開拓において個人営業と法人営業とでは法人営業に大きなアドバンテージがあります。すなわち、営業リストの入手も容易、ニーズも明確という、個人営業と比べたら恵まれた状態です。この状態からいかに法人を新規開拓していくか。考えるべきは次の3点です。

ターゲット

提案内容

集客手段

以下、法人営業の新規開拓を成功させる3つのポイントについて解説します。

#1 ターゲットを絞る

多くの営業マンがターゲットを絞り込まず、可能性のあるすべてのターゲットを新規開拓しようとします。ターゲットを絞り込むと、見込客が少なくなると考えるからでしょう。しかし、事実は逆です。ターゲットを絞り込むことで、より多くの見込客を獲得できるのです。

あらゆるビジネスは誰かの悩みや問題を解決するために存在します。しかし、万人向けの商品・サービスはありません。よって、その商品・サービスが解決できるのは“特定の誰か”の悩みや問題だけです。にもかかわらず、ターゲットを絞り込まずにいる。それでは“特定の誰か”を振り向かせることができないばかりか時間とコストの大きなムダも生み出します。

そのことを分かりやすく解説した事例があります。ぜひ併せてお読みください。

 新規開拓DMの書き方と作り方|あなたならどちらに反応しますか?

#2 ニーズを満たした提案内容を作る

先述のとおり、法人のニーズは「売上アップ」か「経費削減」に集約されます。従って、この2つのニーズのいずれかを満たした提案内容でなければ新規開拓で成功するのは難しいと考えてください。

これは「今の商品・サービスを変えなさい」という意味でありません。提案内容を「ニーズを満たすように作り変えなさい」という意味です。そのように提案内容を作り直すには商品・サービスを売るという視点(×)ではなくて、「方法」を売るという視点(○)を持つことです。

これまでの提案内容を作り直す手順は以下で詳しく解説しております。ぜひ併せてお読みください。

 販路開拓・拡大の具体的方法|ゼロから新規顧客を獲得する3ステップ

#3 営業効率を飛躍させる集客手段を選ぶ

営業効率を上げるのは簡単です。売上に直結する活動にだけ時間を割く。これだけです。そう考えると、飛び込み訪問やテレアポでは、

  • 売上につながりそうな「見込客」に割く時間
  • 売上にはつながらない「非見込客」に割く時間

どちらの時間が多いのかというと、圧倒的に非見込客に割く時間が多いわけです。どちらの手段も不特定多数の中から総当たり的に見込客を探すことになるからです。その結果、営業活動の大半を売上につながらないことに費やしてしまうのです。

そこで、どうするか。最良の方法は見込客から“手を挙げてもらう”ことです。そうやって売上につながりそうな見込客だけを集めることができれば、おのずと営業効率は飛躍していくからです。

以下に挙げるのは営業効率を飛躍させる集客手段です。

  • DM(ダイレクトメール)*テレマーケティングと併用すると効果大
  • FAXDM
  • メールDM
  • ランディングページ(資料請求用サイト)*メールDMと併用すると効果大

以下でDMを活用した新規開拓の具体的方法をご紹介しております。併せてお読みください。

 DMの効果的な送り方で過去最高記録!4ステップの新規開拓方法

まとめ

繰り返しますが、セールスでもっとも重要なのは”人の欲するものを発見し手に入れる助けをすること”です。この点において法人の”欲するもの”は「売上アップ」か「経費削減」だと分かっています。この2つは法人である以上、いつでも、どんな会社でも、”欲するもの”です。

ならば、あなたがやるべきは以下の3つのポイントを踏まえて「ここに欲しいものがありますよ!」と教えてあげるだけ。ゆえに、法人営業の新規開拓は個人営業の10倍簡単なのです。

  • ターゲットを絞る
  • ニーズを満たした提案内容を作る
  • 営業効率を飛躍させる集客手段を選ぶ

これまで法人営業に苦手意識を持っていた方、これまで法人営業に取り組まれていなかった方、ぜひ今回の記事を参考にしてください。




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神奈川県生。早稲田大学商学部卒業後、大手国内生保から外資系保険会社を経て、平成17年7月に営業支援会社「株式会社おまかせホットライン」を創業。創業以来一貫してダイレクトマーケティングを実践し、DM・FAXDM・WEB媒体を駆使した売らずに売れる「仕組み」の構築を得意とする。そのノウハウを公開する自社セミナーは毎回キャンセル待ちになるほど盛況を誇る。