前回『36倍売れる!小冊子の作り方②~見込客を魅了する小冊子3つのフォーマット』の続きです。最終回の今日は小冊子作成上の注意点とその活用方法について説明します。
小冊子の作り方はだいたいわかった。いよいよ書いてみよう。でも、ちょっと待った。書くときはいきなり書き始めてはダメです。小冊子くらいの文章ボリュームでは、いきなり書き始めると「この先は何を書けばいいのか?」と必ず途中で迷子になるからです。
では、どうすればいいのか?
ノートか白紙のコピー用紙を用意して、次の流れで作業を進めてみてください。
小冊子作成時5つの注意点
まず集客小冊子の「テーマ」を決めます。「タイトル」は後で考えてもOKです。次に3つの「定型フォーマット」の中でどのタイプで小冊子を書くかを決めます。これまでの記事を参考に考えてみましょう。
以下、小冊子を作成するうえで注意したい5つのポイントです。
注意点#1. いきなり書き始めない
小冊子の「テーマ」と「定型フォーマット」が決まったら「章立て」(各章の内容)を考えます。「章立て」が決まったら、そこで書く「トピック」(ネタ)を箇条書きにします。箇条書きしたトピックには2~3行の解説文を加えます。【結論→理由】の順序で書くのがポイントです。例えば、このように箇条書きのトピックに対して解説文を加えるわけです。ここまでが小冊子作成における「下準備」の段階です。
小冊子を書く際はいきなり書き始めてはダメです。なぜか。小冊子くらいの文章ボリュームでは、いきなり書き始めると「この先は何を書けばいいのか?」と必ず途中で迷子になるからです。
小冊子では商品・サービスを売り込むのはNGです。見込客は商品・サービスが欲しくて小冊子を手にした訳ではないからです。この段階でセールスしても売れはしないし、逆効果になります。
長い文章を書くコツ
次に、各章で箇条書きしたトピックに肉付けしていきます。具体的には「例えば」「具体的には」「ではどうすればいいのか?」などの言葉を付け足して、さらに文章を展開できるかどうかを考えてみます。
小冊子を書く際はいきなり書き始めてはダメです。なぜか。小冊子くらいの文章ボリュームでは、いきなり書き始めると「この先は何を書けばいいのか?」と必ず途中で迷子になるからです。
では、どうすればいいのか?(上記の文章をさらに展開できるかどうか)
考えてみて「展開できる」となれば、続きの内容を書き足します。反対に、「展開できない」となれば、それは書きたいけど、アタマの中にはないトピックです。アタマの中になければ書けませんので、別のトピックを考えるか。トピックそのものを削除します。これが長文を攻略するときのコツです。
注意点#2. 小冊子では商品を売り込まない
小冊子では商品・サービスを売り込むのはNGです。見込客は商品・サービスが欲しくて小冊子を手にした訳ではないからです。この段階でセールスしても売れはしないし、逆効果になります。なので、あくまでも見込客の問題や悩みを解決する内容に終始しましょう。その内容がきちんと伝わってはじめて、見込客はあなたにコンタクトを取ってみようと考えます。
注意点#3. 内容は難しくない
小冊子を読む見込客は「素人」です。業界特有の言い回し、専門用語の多用はあなたにとっては日常語かもしれません。しかし、見込客にとってはそうとは限りません。難解な内容は読む気を失くさせてしまいます。人は難しいことには反応しません。「素人」でも十分理解できるくらい、できる限り簡単に、平易に書くことを心掛けましょう。
注意点#4. 一文を短く、余白を適度にとる
文章のレイアウトは読みやすくするうえで大事なポイントです。パっと見てページ一杯に文字がびっしり書かれていては読む気が失せてしまいます。いくら内容が良くてもそれでは途中でページを閉じられてしまいます。「ではどうすればいいのか?」ということですが、ポイントは2つです。
(1)一文を短くする
一文を短くするためには言いたいことを一行で書くクセをつけることです。一文を一行で書くことを意識するだけでダラダラした文章にならずに済みます。(例えば、「~であり、~であり、~であるからして」なんていう文章はダメだということです)
(2)余白を適度にとる
もう1つは文章に適度な余白を持たせることです。文章はこまめに改行し、数行ごとに段落をつけ、余白を持たせるようにしよう。適度な余白をつくることは読み手の目に負担を与えない効果があります。文章を音読する人が多いと考えると、5~6行おきに改行するのが望ましいでしょう。
注意点#5. 文章にメリハリを
疑問文や会話文をおり交ぜましょう。「?」「!」などの感嘆詞を効果的に使うと、文章にリズムが生まれ、メリハリが出てきます。さらに、このような会話調の文章は見込客を実際に話しかけられているような気分にもさせます。臨場感が生まれ、話に引き込ませる効果があるわけです。
小冊子3つの活用方法
小冊子が完成したらどうすればいいのか。小冊子の活用方法には大きく3つあります。第一に【集客ツール】として、第二に【自己紹介ツール】として、第三に【紹介依頼ツール】としての活用法です。
活用法#1. 集客ツールとして
これは説明するまでもないでしょう。小冊子はもっともポピュラーな集客オファーの1つです。例えば、ダイレクトメールやFAXDM、WEBサイトで「小冊子無料進呈!」とオファーします。その後、小冊子を請求してくれた見込客をセールスなり、フォローするなりして成約させるわけです。
活用法#2. 自己紹介ツールとして
営業の世界では「自分を売り込め!」とよく言われます。でも、いったいどうやって売り込めばいいのか。ズバリ、小冊子を見込客に渡して読んでもらえばいいのです。また、日頃の営業活動で名刺交換する機会も多いはずです。ならば、名刺交換の相手にこんなメールをしてみます。
*****様
メールにて失礼いたします。
先日、*****(名刺交換した場面)にて名刺を頂戴しました、
株式会社*****の*****です。
この度はご縁をいただき、ありがとうございます。
日頃、異業種の方とお話できる
機会があまりない私にとって、**様のお話は
とても新鮮で貴重な気付きになりました。
またお目にかかれるのを楽しみにいたしております。
今後ともどうかよろしくお願いします。
名刺交換のお礼まで。
株式会社*****
代表取締役 *****
【追伸】
実は私は名刺交換していただいた方に
自己紹介の代わりとして小冊子を無料配布しております。
▼ 『社会保険料劇的削減ノウハウ集』
http://www.*****.com/booklet/
この小冊子は法人と個人の支出は1円も変えず、
社会保険料だけを大幅に削減して今後の手元資金を
最大8桁増やす方法について解説したものです。
ご興味を持たれたらぜひご一読ください。
▼ 『社会保険料劇的削減ノウハウ集』
http://www.*****.com/booklet/
たいていは名刺交換の後に「先日はお名刺を交換させていただき、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします」なんてメールを送って終わっているはずです。であれば、今ここでご紹介した方法と同じことができますよね。実際、単なる社交辞令のメールよりその方が100倍効果的でしょう。
活用法#3. 紹介依頼ツールとして
紹介営業に関して小冊子を使ったひとつのアイデアをご紹介します。紹介営業では紹介者に「どなたかお知り合いを紹介していただけませんか?」と依頼します。これはこれでまっとうなやり方だし、お願いするのはタダですから、どんどんやればいいと思います。
問題はそうやって依頼しても、「わかりました。私の知人**さんを紹介しましょう!」とはならないことです。たいていは紹介者から「そういう人がいたらご紹介しますね…」 と社交辞令で流されてしまうのではないでしょうか。そこで、このアイデアです。
要は、「話を聞いてくれる人を紹介してください」とやるのではなくて、「小冊子を読んでくれそうな人に1冊プレゼントしてください」とやるのです。この方が紹介者にとって100倍ハードルが低いですよね。
まとめ
以上、3回シリーズで「小冊子の作り方」を解説しました。最初に申し上げたとおり、営業活動に小冊子を採り入れるメリットは数え切れませんが、とりわけ次の5点を強調しておきます。これらのメリットはあなたが“売り込まなくても売れる”状況を作り出してくれます。しかも、あなたの“分身”になって、です。ぜひあなたも見込客を魅了する小冊子作りにチャレンジしてください。
- 顧客獲得コストを下げられる
- 営業ツールとして繰り返し活用できる
- あなた自身を効果的に売り込める
- 見込客からその道のプロとして認識される
- 紹介が発生しやすくなる