このページをお読みの方の中には「セミナー営業」を営業活動に採り入れている方、また、今後採り入れたいと思っている方が大勢いらっしゃることでしょう。セミナー営業はとてもパワフルなセールス手法です。セミナー営業なら一度に大量の見込客を集めて、高確率でセールスを実現することが可能だからです。
さらに、ざっと挙げただけも以下のメリットがセミナー営業にはあります。
- 参加者と信頼関係が簡単に構築できる
- 参加者全員が確度の高い見込客になる
- 売り込まずに「お願いします」と言われながらセールスできる
- 毎回同じセミナーを繰り返すだけで売上につながる
- 営業を「仕組み化」できる
このようにメリットの多い「セミナー営業」ですが、誰もが1つの問題に直面します。それが「集客」の問題です。セミナーに参加してくれる人をどうやって集めるか。これが最大のボトルネックになります。
なぜセミナー集客がうまくいかないのか?
実際、セミナー営業についてはメルマガ読者の皆さんから多くのご相談・ご質問をいただいております。中でも、セミナー集客に関するご相談・ご質問が大多数を占めておりました。そこで今回は「どうしたらセミナー集客がうまくいくのか?」をテーマにお届けしたいと思います。
まず「なぜセミナー集客がうまくいかないのか?」という点を考えてみましょう。その原因は大きく3つあります。第一に「テーマに魅力がない」という点。第二に「ターゲットに伝わってない」という点。第三に「ターゲットに知られていない」という点です。
以下、それぞれに解説を加えていきましょう。
セミナー集客で失敗する人にはある共通点があります。それは目線が「ME(自分)」になっている点です。要は、参加者が知りたいこと解決したいことをテーマにするのではなくて、「自分が話したいこと」「自分が話せること」をテーマにしているということです。それで参加者が集まるのならいいでしょう。
しかし、現実は厳しいものです。もしあなたがセミナー営業の初心者なら、「今の自分が話したいこと」「今の自分が話せること」にはまず参加者の需要はないと思った方が賢明です。
例えば、あなたが保険営業マンだったとします。セミナー営業で見込み企業を集めようと考えました。タイトルは『会社を守る生命保険の入り方』です。
さて、このセミナータイトルで本当に参加者が集まるでしょうか。おそらく参加者は「0」です。たしかに、あなたにしてみると「話したいこと」だし、「話せる」ことでしょう。しかし、参加者にとってはどうか。「知りたい人がいるか?」「解決したい人がいるか?」というと、残念ながらいないでしょう。
成功するセミナーテーマの決め方
セミナータイトルはターゲットの「知りたいこと」「解決したいこと」をリサーチすることです。そして、それをテーマにしたセミナーを企画するのです。リサーチの最も簡単な方法は次の3つです。セミナー営業の初心者は少なくともこの3つでリサーチしてからセミナーのテーマを決めるようにしてみましょう。
方法#1 本屋に行く
本屋に行ってみてください。あるいはAmazonで検索してみてください。あなたの商品・サービスにまつわるテーマで売れている書籍や雑誌の特集があるはずです。【売れている=そこに需要がある】という証拠です。
方法#2 ネットを検索する
WEB上にはお悩みを解決するQ&Aサイトがたくさんあります。例えば、発言小町、OK WAVE、教えてgoo、Yahoo知恵袋などがそうです。こうしたサイトにアクセスしてみてください。次にあなたの商品・サービスにまつわる質問投稿をチェックしてみてください。それでセミナー参加者が知りたいこと、解決したいことが分かります。
方法#3 お客様の声を聞く
これは弊社がいつもセミナー企画を考えるときにやっている方法です。手紙なりメールなり電話なりでお客様の悩みや問題を聞いてみてください。きっと良いヒントをもらえるはずです。悩みや問題を抱えている人が1人いれば、その背景には同じ悩みや問題を抱える人が必ずいます。
具体的なインタビュー方法については以下の記事を参考にしてください。
セミナー集客はできても成約につながらない理由
稀に「セミナー集客はできても成約につながらない…」というご相談を受けますが、これもまたしかり。そんな方もセミナーの内容が自分の「話したいこと」「話せる」ことになっている可能性があります。
例えば、あなたが社会保険労務士で「助成金セミナー」を開催しているとします。もちろん、セミナーの目的は「助成金申請手続き」を受注することです。けれど、そのセミナー内容が助成金を解説することに終始していれば、おそらく参加者から受注できないでしょう。つまり、売上につながらないということです。
なぜなら、参加者が「知りたいこと」「解決したいこと」は“助成金について詳しくなる(×)”ことではなくて、“どうすれば助成金を受給できるのか?(〇)”ということだからです。従って、セミナーの内容も終始このポイントにフォーカスしたものにする必要があるわけです。
情報提供型セミナー
問題解決型セミナー
これは「セミナー集客に必要な告知が十分にできていますか?」ということです。つまり、セミナー告知の「量」と「質」の問題です。まずは「量」からです。例えばFAXDMで30名セミナーに集客したいと考えたとします。一方、FAXDMを送ったのが1,000件だったらどうなるか。レスポンスは良くて10名程度でしょう。つまり、30名集客しようとすれば1,000件FAXDMを送った程度では「全然足りない」ということです。
それを受けて、セミナー告知の「質」の問題です。1,000件のFAXDMを送って10名程度集客できる。これはあくまでも“良くて”という限定条件付きの結果です。従って、セミナーの告知内容(告知文の書き方)もきわめて重要だということです。これはFAXDMでも、郵送DMでも、WEBであっても、同様です。
そして最大の失敗原因がこれです。つまり、ターゲットが「あなたのことを知らない」ということです。考えてみてください。たとえ無料であったとしても、よく知らない人のセミナーにあなたなら参加したいと思うでしょうか?…少なくとも僕なら参加しません。多分あなたもそうでしょう。
にもかかわらず、もしあなたが見知らぬ人をターゲットにセミナーを開催したいと考えているのなら、自分ではまず参加しないセミナーに集客しようとしているわけです。
これがいかに難易度の高いことか分かるのではないでしょうか。その難易度を下げる方法は1つです。セミナー集客する前にあなたのことを知っておいてもらうことです。以下がそのための具体的な作戦です。
「無料セミナー」を集客オファーに使うときの注意点
白地のターゲット(あなたのことを知らない見込客)をセミナー集客するときのアドバイスがあります。率直に言って、「無料セミナー」という集客オファーは白地のターゲットにとって魅力的ではありません。理由は先述のとおり、よく知らない人のセミナーに参加したいと思う人はいないからです。よって、白地のターゲットをセミナー集客したいときは次の方法をおすすめします。
「有形」の集客オファーで先にリストを集める
集客オファーには2種類あります。「有形」(無料小冊子・DVDなど手に取れるもの)のオファーと「無形」(無料セミナー・事前診断など手に取れないもの)のオファーです。経験上、「有形」のオファーの方が「無形」のオファーより断然レスポンスが高くなります。よって、セミナー集客する前にまずは「有形」のオファーでハウスリストを最大化します。次に集めたハウスリストに「無料セミナー」をオファーする“二段階ステップ”でセミナー集客するわけです。
まとめ|一番確実なセミナー集客の方法
結論からいうと、“一番確実なセミナー集客の方法”は1つです。実際、今後セミナー営業で売上を伸ばしたいと考えているのなら、この方法しかありません。これは身も蓋もない話ですが、まず日頃から見込客リストを集めることです。次に、集めた見込客に継続的なフォローアップをすることです。
そうやって見込客との”関係性”を構築しておけば、極端な話、セミナー集客はメール1本流すだけ。うまくいけば、それで集客できてしまうのです。自分に置き換えて考えてみてください。そうしたプロセスをスッ飛ばして、いきなり見ず知らずの人から「セミナーやりますんで来てください!」と誘われても、よほどの有名人でもない限り、「アンタ、誰?」って思う人がほとんどでしょう。
【教訓】結局、セールスでは何をやるにしても、リストなしでは何も始まらない。