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見込み客獲得の秘訣~新規開拓する前に絶対に用意しておくべき2つのこと

今日は【見込客獲得の秘訣】をテーマにします。まずは大正時代の広告をご紹介しましょう。この広告には【見込客獲得の秘訣】がギュッと詰まっています。ぜひ参考にしてください。

さて、これからあなたが新規開拓しようとしている見込客はあなたのことを知りません。知りたいとも思っていません。当然、あなたの商品・サービスに興味があるはずもなく、買いたいとも思っていません。

そんな見込客を新規開拓するとき、1番重要なことは何でしょうか?
答えは「で?」に答えることです。「で?」とは「それが私に何のトクがあるわけ?」という意味です。この疑問に答えるには「価値」の交換が必要です。つまり、

 これ」をやるから「それ」をくれ!

の「これ」の部分が必要だ、ということです。(※「それ」とはお客様に期待する行動の意味です)ちなみに、マーケティング用語では「これ」を“オファー”と呼びます。




見込客を惹き付ける!不二家のキャラメル広告

どんなビジネスであっても、「これ」(オファー)がなければ成立しませんし、ショボければ見込客は反応してくれません。だからオファーは魅力的でないとダメなわけです。ここでお気に入りの広告を1つご紹介します。これは大正時代の不二家キャラメルの広告なのですが、これぞオファーの見本です。

見込客が欲しがる明確な「答え」とは、つまりはこういうことなのです。

1円玉5枚でキャラメルをお売りいたします。

1円硬貨が少なくてお釣り銭に困っております。1円硬貨が欲しいのです。1円硬貨を5枚と下記のサービス券を24日までにお持ちください。お礼の気持ちで10円の品を5円でお売りします。1円硬貨以外のお方には定価でお願いします。

〈 5円サービス券 〉
1円硬貨を5枚そろえて24日までフジヤへお持ち下さい。
10円のキャラメルを5円でお売りします。
― お1人様1コ限り ―

商品・サービスを売りたいなら「それを買うと何か良いことがあるのか?」への「答え」を用意する。資料請求を呼びかけたいなら「資料請求すると何か良いことがあるのか?」への「答え」を用意する。来店を促したいなら「来店すると何か良いことがあるのか?」への「答え」を用意する。訪問アポイントを取りたいなら…業務提携したいなら…etc

その答えが魅力的であればあるほど「ドカン!」と売れるというわけです。

では、どうすれば魅力的な「答え」を用意できるのでしょうか?
方法は2つです。第一に、見込客が本当に買うモノを理解する。第二に、見込客が欲しいモノをリサーチする。以下、それぞれを説明します。

  1. 見込客が本当に買うモノを理解する
  2. 見込客が欲しいモノをリサーチする

見込客獲得の秘訣#1
見込客が本当に買うモノを理解する

とても大事なことをお話します。3つの単語をぜひ紙に書いてください。3つの単語の間隔は少し空けて書くようにしてください。メモの切れ端でも、付箋でもいいので必ず書いてください。3つの単語は次です。

見込客

商品

結果

あなたは売り手であるのと同時に日頃の生活では買い手でもあります。つい最近あなたが買った商品で印象に残っているものを思い出してください。そして、その商品を紙に書いてください。

例えば、三菱鉛筆の「ユニボール」という、とても書きやすい水性ボールペンがあります。普段使いで僕が愛用しているボールペンです。

さて、ここであなたに質問です:

僕が欲しかったのは何だったのでしょう?

水性ボールペンが欲しかったのでしょうか。いいえ、違います。 欲しかったのは“書きやすさ”です。つまり、何が言いたいのかというと、みんな「結果」が欲しくて「商品」を買うということです。

ポルシェを買うのも、ルイ・ヴィトンを買うのも、すべてはそれらを手にした「結果」にお金を払うのです。保険や士業などの無形サービスでも同じ。見込客は契約することで得られる「結果」が欲しいのです。

さて、ここで先ほど書いた3つの単語を見てください。見込客が欲しいのは「結果」です。一方、あなたが売りたいのは「商品」です。それを踏まえたうえで、次のように矢印(→)を右方向に引っ張ってみてください。すると、「商品」という単語が間に入って邪魔になっていることに気付きませんか。

見込客

商品

結果

あくまでも見込客が欲しいのは「結果」です。だから、同じ結果が得られるのであれば、別にその商品でなくてもいい。僕の場合でいうと、“書きやすい”という結果が得られるのなら「ユニボール」でなくても、もっというと「水性ボールペン」でなくてもよかったわけです。

水性ボールペン

書きやすさ

だとすれば、です。スポットライトを当てるべきはどちらか明白です。当然、“書きやすい”という「結果」の方ですよね。それなのに、多くの営業マンは「商品」の方にスポットライトを当ててしまいます。ここに売り手と買い手との大きなミスマッチがあります。

水性ボールペンという「商品」

vs

“書きやすい”という「結果」

以前、弊社にコピー機の営業マンがよく来ていたのですが、「このコピー機の性能がどうで、機能がどうで…」という説明ばかりして帰っていきました。しかし、消費者からしてみると、コピー機自体には興味がないわけです。製造メーカーも商品名もどうでもいい。スペックにしてもどうだっていい話です。素人が聞いてもよく分からないからです。それよりも、、、

このコピー機でコストを大幅に削減できます。月間では××円、年間では××円も今のコストをお安くできます。その理由はかくかくしかじかだからです…

そう営業マンからアプローチされた方がよっぽどソソられます。そのコピー機を導入した結果、年間で××円のコストが削減できるのなら悪くない話だからです。あなたが消費者の立場だったら興味があるのはコピー機という「商品」でしょうか。“コスト削減”という「結果」でしょうか。

見込客獲得の秘訣#2
見込客が欲しいモノをリサーチする

誰だって後出しジャンケンなら勝負に勝てます。セールスも同じです。事前に見込客が欲しいモノが分かっていれば、「ここにあなたが欲しいモノがありますよ!」と後出しジャンケンできますよね。

では、どうすれば見込客の欲しいモノが分かるのか?
それにはリサーチすることです。以下、手っ取り早いリサーチ法を3つお教えします。

  • リサーチ法#1|お客様の声に耳を傾ける
  • リサーチ法#2|ネットで情報収集する
  • リサーチ法#3|ターゲットの業界を調べる

リサーチ法#1|お客様の声に耳を傾ける

ズバリ、お客様に聞いてみる方法です。例えば、直近であなたの商品・サービスを買ってくれたお客様に次のように聞いてみるのです。

  1.  商品・サービスを購入する前は、どんなことで悩んでいましたか?
  2.  何が決め手で商品・サービスを購入されたのですか?
  3.  実際に購入してみていかがでしたか?

この質問によってセールスで「何をオファーすればいいのか?」が分かります。悩みや問題を抱えている人が1人いれば、その背景には同じ悩みや問題を抱える人が必ずいるからです。次の記事を参考にして、あなたも「お客様の声」を聞いてみてはいかがでしょうか。きっと良いヒントをもらえるはずです。

 そのまま使える「お客様の声」を集めるセールスレターテンプレート

リサーチ法#2|ネットで情報収集する

もしもあなたの商品・サービスが一般消費者(個人向け)なら、ネットで情報収集するという手もあります。ネット上には以下のような「Q&Aサイト」がたくさんあります。

  1.  発言小町 
  2.  OK WAVE 
  3.  教えてgoo 
  4.  Yahoo知恵袋 

まずは上記サイトにアクセスしてみてください。次にあなたの商品・サービスにまつわる質問投稿をチェックしてみてください。例えば住宅営業マンなら「住宅」「住宅ローン」と検索する。例えば保険営業マンなら「保険」「保険見直し」と検索する。すると、そのテーマにまつわる相談が寄せられていて、消費者が知りたいこと、解決したいことが分かります。そこからヒントをもらうのです。

リサーチ法#3|ターゲットの業界を調べる

これはBtoB(対法人向け)ビジネスで使える方法です。例えば、あなたが保険営業マンで、これから歯科医院をターゲットにしたいと考えたとします。これまであなたは歯科医院をターゲットにしていませんでしたから、「歯科医院が何に悩んでいて、どのような問題を解決したいと思っているのか?」が分からない状態です。しかし、これが分からないとセールスで歯科医院の「で?」に答えられません。

そこで、どうするか?
以下、今すぐあなたにできることです。

  • 歯科医院の悩みをネット検索する
  • 歯科医院向けの書籍を読む
  • 歯科医院向けセミナーに参加する
  • 歯科ドクターのブログを読む
  • 歯科医院専門経営コンサルタントのメルマガを購読する
  • 知り合いの歯科ドクターから話を聞く

もちろん、本を読んだり、ブログやメルマガを購読しても、その内容を100%理解はできないでしょう。しかし、それでもこうしたリサーチの結果、業界特有の言い回し、業界のルール、共通の悩みや問題などが見えてきます。そして、このことがセールスで大いに役立ちます。誰だって、自分の業種・業界について詳しい営業マンから商品・サービスを購入したいと思うからです。

まとめ

相手に関心を持ってもらいたいなら自分も相手に関心を寄せる。至極、当然の理屈です。しかし、セールスでは必ずしもそれが徹底されているとはいえません。見込客に興味を持ってもらいたければ、見込客のことを知ろうとすることです。これこそが【見込み客獲得の秘訣】です。

ここで紹介した2つの秘訣はまさにそのためのものです。敵を知り己を知れば百戦危うからず。見込み客獲得の2つの秘訣について、ぜひあなたも時間を取って考えてみてください。